創造への想い

 

モノを創るうえで大切な【意味・目的】など、出来上がる姿には答えを持ったものが殆どです。一見無駄に見えるもの、無意味に感じるものであっても必ず作者は答えを持っています。然我々が携わる靴下において、ファッション性、機能性、快適性などを盛り込んだ答えが必要です。日々商品と向き合い、反省と変化を意識し取り組んでいます。ただ、誰もが驚く新たな感動は、思わぬ角度から刺激的な出会いがあってこそ得られます。論理的な世界ではなく、感覚的な世界による感性から生まれ出る先見性が様々なものを覚醒させます。一つの視点では無く、想いを巡らせ広げていくことで新たな創造が始まると考えています

■靴下求評展

近年では編み機の進化と共に開発競争が激化しつつあります。そんな中において弊社では、創造への取り組みを数十年前から行っていました。当時は生地の柄表現がコンピュータ化され始めた時代で、ファッション性をもたらす柄表現の自由度が一気に広がり始めました。ただその中において当時の職人が、「これだけではない!感動表現はまだまだ違う!」と言う思いから作り出した作品が昭和63年(1988年)日本靴下工業組合連合会求評展において金賞を受賞しました。                                           

求評展画像1

 

業界に携わる審査員の方々を、驚かせる事が出来た一品である結果だったと思います。常に持ち続けた創造への取り組みが【評価】と言う形で認められ、揺るぎない信念となり次の受賞と繋がっていきました。次に大きな賞を戴いたのが平成9年(1997年)第九回靴下求評展通商産業大臣賞です。 

求評展画像2

 

この作品も”どうすれば意外性があるのか?”が求められ、編み機の特異性+素材+表現変化で個性の演出が出来ました。

靴下求評展は業界への挑戦であり、産業活性を含めた大事なイベントです。勿論時間が許す限り、取り組みは続けています。通常業務以外のアイデアは自分達への重圧でもあり刺激でもあります。現在も常に新しい発見を感じながら作品造りに励んでいます。

商品への想い、創造

我々はこのイベントで「如何に評価を得られる作品が出来るのか?」というチャレンジをしています。またこのチャレンジ精神は、多方面にも活かしています。それは商品(一般市場)への工夫や安全性といった別の追求となります。この取り組みはお取引様の要望を含めた商品が多く、我々が勝手に出来る範囲ではありません。しかし細かな気配りや思いやりの精神で作りこんでいく製品は指図の範囲を超え、自分たちの”想い”が結果となります。ものづくりの発想・思想・構想など”想い”がどれだけの人を自然に満足させられるのか?という気持ちは凄く大切な【心】だと思っています。

我々はまだまだ途中でしかありません。ゴールがない】と言うことは”新しい発想へのチャンス”です。自分たちの努力が社会貢献へと繋がると言う思いを絶やさず、新たな創造へ歩んでいきます。